この記事では、債務整理(さいむせいり)について解説していきます。
この記事を読んでいただければ『知識0の状態からでも債務整理の種類・各用途について理解』することができます。
それではどうぞ!
債務整理(さいむせいり)とは?
債務整理(さいむせいり)とは、自力での返済が困難な人向けの救済措置の“総称”になります。
そもそもなぜ返済しきれない状況に陥ってしまうのか。。
この記事を読んでる方が全員借金で悩みを抱えている方とは限りませんので、債務整理を検討しなければならない人のメカニズムを下記の例を使って解説します。
~借金地獄に陥ったサラリーマンAさんのある一幕~
妻と子供3人家族で裕福ではないものの普通に生活するには困らない稼ぎはあった。愛する家族に恵まれ幸せな家庭を築いていたが、そんなAさんには“1つだけ”悩みがあった。それは「お小遣いが少ない」こと。毎月のお小遣いでは日々の昼食代やタバコに消えるので欲しいものを買う分に回す余裕がない。お小遣いアップを打診しようにも毎月の支出を把握してる分頼めるわけもなく。。そんな時、前から狙っていた高額商品が残り僅かであることを知る。あと5万円あれば、、、「それくらいなら後で何とか返せるか」と安易な気持ちで金融業者からお金を借りてしまった。翌月、最初の返済日がきたものの生憎手持ちがなく「来月タバコを我慢して返せばいいか」と先延ばししてしまった。さらに翌月、会社で上手くいかないことが続いためタバコが我慢できず返済に回すだけの余裕がなかった。「流石に2ヶ月分の滞納はマズい」と思い、その場しのぎで別の金融業者から借りて返済に回した。さらに翌月、2社分の返済が必要だが金銭的に回せるのは1社分で、結局残り1社分を滞納してしまうことに。。さらにまた翌月も別の金融業者からお金を借りて、またまた翌月も。。
最終的に返せない借金が膨れ上がり多重債務に陥ってしまった、とさ。
これは1つの例ですが、債務整理を検討される方の多くは上記のような多重債務に陥っているケースがほとんどです。
私も債務整理“経験者”だからこそ言えるのですが、一度借金地獄に陥ってしまうと自力での完済はほぼ不可能です。
そういった人を救うための“唯一の手段”が債務整理というわけです。
債務整理は3種類存在する
債務整理は大きく分けて「自己破産(じこはさん)」「個人再生(こじんさいせい)」「任意整理(にんいせいり)」の3種類存在します。
自力で返済することが困難な人のための救済措置という点では全て共通ですが、大きく違う点として“返済総額の減額率”が挙げられます。
それぞれの減額率を比較すると、
債務整理の種類 | 減額率(%) |
---|---|
自己破産 | 原則100% |
個人再生 | 債務総額の70~80% |
任意整理 | 原則0%~(将来利息のカット) |
単純に減額率だけならば自己破産が圧倒的に高いことが見て取れます。
減額率がそのままメリットになるとは限らず、相応の“リスク”も存在します。
自己破産(じこはさん)
自己破産の最大のメリットは「減額率が100%(借金がゼロになる)」であることです。
より専門的な知識や書類の準備、その他裁判所に認められる必要がありますが、例え1,000万円の借金があったとしてもゼロになる可能性を秘めています。
生活を立て直す上で最も有利な債務整理と言えるでしょう。
ただその分デメリットも大きく、その一つとして「財産の没収」が挙げられます。
「それでも人生をやり直したい!」と覚悟が決まってる方には検討の余地ありですが、もし家族や第三者にバレないようにと考えている方には不向きな債務整理となります。
※自己破産について詳しく知りたい方はこちら(↓)もどうぞ。
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個人再生(こじんさいせい)
個人再生は別名「民事再生(みんじさいせい)」とも呼ばれ、減額率こそ自己破産に及びませんが、それでも債務総額の70~80%も減額でき、さらに「マイホーム(財産)が残せる」というメリットがあります。
安定した収入があることが条件にはなりますが、任意整理で完済を目指すのは難しいが自己破産でマイホームを没収されてしまうのは手痛いという方にはオススメの債務整理になります。
返済を続けていくだけの収入を持っていて且つマイホームを手放したくないという方には検討の余地ありですが、家族にバレたくない、整理する対象を選びたいという方は次に解説する「任意整理一択」となります。
※個人再生について詳しく知りたい方はこちら(↓)もどうぞ。
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任意整理(にんいせいり)
任意整理(にんいせいり)は自己破産・個人再生とは異なり、債務総額の減額ではなく「将来利息のカット(減額)」を目的とした債務整理になります。
将来利息の計算方法・考え方は下記をご参考いただければと思います。
例)残りの元金が200万円、年利18%、5年間(60ヶ月)で返済した場合の将来利息は、
2,000,000×0.18×1827(5年間の日数)÷365 =1,801,972(将来利息)
返済総額にして約380万円になってるということ!
もしこの人が任意整理をしたならば、
任意整理=将来利息のカット=返済総額から約180万ほどの減額
ということになります。
こういった仕組みになっているため、任意整理は「債務者(お金を借りた人)の債務状況によって減額率も変動する債務整理」とも言えます。
詳しくは別記事でも解説していますが、任意整理は裁判所を通さず、あくまで「弁護士(代理人)と債権者間での交渉」に留まるので、
- 整理する対象を任意で選択できる
- 財産の没収を回避できるので家族(第三者)へバレにくい
自己破産や個人再生ほどの高減額率ではないものの、「財産は残しておきたい」「家族にバレず完済を目指したい」という方にはオススメです。
※任意整理について詳しく知りたい方はこちら(↓)もどうぞ。
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まとめ|債務整理は債務者の“味方”
今回は債務整理(さいむせいり)の種類・用途について解説しました。
まとめますと、
- 債務整理は返済が困難な方(多重債務者)向けの救済措置
- 債務整理は「自己破産」「個人再生」「任意整理」の3種類
- タダで減額できるわけではなく、相応の“リスク”も存在する
- 多額の借金を抱え今後の返済も困難という方は自己破産がオススメ
- 借金は早急に清算したいが持ち家は手放したくないという方は個人再生がオススメ
- 家族にバレたくない方は任意整理がオススメ
債務整理というと「一度受けちゃうと一生家マイホームが持てない」「周りにバレて変な目で見られる」「何となく怪しく感じる」。。。
そういった“マイナスイメージ”が根強くあるようです。(私も実際に利用する前はそうでした)
だからといって問題の先延ばししても何の意味もなく自分の首を絞めるだけですので、まずは「今の環境を変えたい!」と一歩進む勇気を持ちましょう。
債務整理は一歩踏み出すあなたの“味方”です。
最後までお読みいただきありがとうございました。

家族に内緒で借金完済できる“唯一”の方法、それは任意整理(にんいせいり)です。
愛する家族だからこそ言えない借金の悩み、それに畳みかけるかのように迫る返済の期日、山積みの督促状、取り立ての着信履歴の数々。。
現実逃避をしたくなる気持ち、よーく分かります。
なぜなら筆者である私自身がまさにこの状況だったからこそ、です。
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