この記事では、アメックスカードは任意整理が可能かどうかについて解説します。
アメックスは他のクレジット会社と違い“外資系”に分類されるため「日本のクレジット会社同様任意整理が可能なの?」と疑問が出てくる人もいるかと思います。
結論としては、アメックスは任意整理可能です。
ですが、アメックスの任意整理の手続きをする際に“注意すべき点”があります。
また、もう一つの疑問として「アメックスは審査が緩いので任意整理しても再審査でカードが作りやすい」という噂もあります。
任意整理後、新規の借り入れ・ローン契約が難しいとされる中で外資系であるアメックスはどうなのか。。
この記事を読んでいただければ、
- アメックスカードを任意整理するメリット
- アメックスカードの任意整理で注意すべきこと
- アメックスカードを任意整理後再契約は可能なのか
といったことが学べます。
それではどうぞ!
アメックスはどんな会社?
アメリカン・エキスプレス(通称アメックス)は1850年に創業されたアメリカの会社になります。旅行代理店を初め、クレジットカード事業や投資信託、銀行業など様々な事業を展開しており、140ヵ国に拠点を構える世界有数の企業です。
旅行代理店ならではの強み
世界有数の旅行代理店ということもあり、アメックスカードの特典に関しても、
- 国内・海外の空港ラウンジの無料
- 一流ホテルの上級会員に
- 定期的にリゾートホテルの宿泊券がもらえる
- 旅行保険の補償額が1億円
※特典はアメックスカードのグレードによっても異なります。
といった感じに“旅行に特化したカード”とも言えます。
アメックスカードの圧倒的なステータス性
昔からアメックスカードといえばその“ステータス性”が注目されています。
今でこそ色んな会社でゴールドカードを発行してますが、その中でも突出したステータス性を象徴してるのがアメックスと言っても過言ではないかと思います。
アメックスカードの審査基準
アメリカは実力主義の国です。
そのためアメックスカードの審査に関しても日本の審査基準とは少し違う点があります。
それは収入や実績があればブラックリストでも通る可能性があるということです。
アメックスの任意整理に対する対応(理解)度
アメックスは他の業者と比較しても任意整理には前向きな姿勢を見せてくれる会社です。
ただ「3年で完済できる支払い能力があること」「任意整理前に発生した延滞利息(遅延損害金)のカットは難しい」という“条件付き”で応じてくれるケースが多いです。
3年で完済できるだけの支払い能力とは?
任意整理は原則「3~5年で完済できること」が絶対条件となります。
その中でもアメックスは「3年で完済できるだけの支払い能力を有すること」を和解条件の一つとしているので、任意整理前に事前確認が必要です。
例1)元金100万円、返済希望額が3万円/月の債務者Aの場合、
100(万円)÷36(ヶ月)=約28,000(円/月)
→債務者Aは3年以内に完済できる見込みなので任意整理できる
例2)元金150万円、返済希望額が4万円/月の債務者Bの場合、
150(万円)÷36(ヶ月)=約42,000(円/月)
→債務者Bは3年で完済の見込みがないので任意整理できない(可能性がある)
もし例2のように「あと少し頑張れば何とか返済出来そう。。」という場合は、法律事務所に相談することで何とかなる可能性がありますので諦めず相談してみましょう。
過払い金請求はできない
グレーゾーン金利が発生してた時代から借り入れを行っていた場合、多く払った利息分の返金請求ができる可能性があります。
これを「過払い金請求」と言いますが、アメックスは過払い金請求ができないとされています。
※過払い金請求については別記事(↓)にて詳しく解説しております。

アメックスカードを任意整理するメリット
アメックスカードを任意整理するメリットは下記の通りです。
- 将来利息がカットされる
- 督促状・取り立ての一切が停止する
- 会社・家族にバレない
- 財産没収を回避できる
将来利息がカットされる
任意整理の和解日以降に発生した利息、、いわゆる将来利息がカットされます。
例)元金100万円、金利15%で3年後完済目標とした場合の利息は?
利息=元金×金利×返済日数÷365なので、
100(万円)×0.15×1095÷365=450,000(円)
→3年後の利息は45万円ということになる。
この段階で任意整理(利息カット)できれば45万円の減額且つ今後の利息が発生しなくなるので100万円の返済だけになる。
ただアメックスの場合は「延滞利息(遅延損害金)のカットが難しい」とされています。
そのため、和解日以前に滞納して発生した延滞利息に関しては返済が必要になるケースがあるので注意が必要です。
督促状・取り立ての一切が停止する
任意整理を法律事務所に依頼すると、各債権者に受任通知(じゅにんつうち)が送付され、督促状・取り立ての一切が停止します。
原則、アメックスとの和解交渉期間・減額後も取り立てが停止しますが、
- 和解交渉期間に発生する預り金の延滞・滞納
- 任意整理後の返済延滞・滞納
- その他債権者が提示する和解条件を守れない
- 代理人が辞任した場合
上記の行為が続くと受任通知が解除され取り立てが再開してしまうので注意しましょう。
※預り金や代理人の辞任について詳しく知りたい方は別記事(↓)で解説しております。
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会社・家族にバレない
裁判所が介入する自己破産・個人再生と違い、任意整理は代理人と債権者間の交渉なので比較的“手軽な”債務整理とも言えます。
また手軽であるがゆえに、
- 会社から書類を取り寄せる必要が無い
- 水面下で和解交渉が進む&成功後そのまま返済スタートする
- 自宅に督促状や法律事務所からの郵送物が届かない(※)
※依頼する法律事務所によっては郵便物のやり取りが発生することもあります。
といったことから「家族・会社にバレない債務整理」とも言われています。
法律事務所はどこでもいいわけではない
債務整理が苦手な(=実績が無い)法律事務所に依頼すると、
- 和解交渉に失敗するリスクが高くなる
- 費用が高額になりがち
- 家族・会社への配慮が無く債務整理していることがバレることも
- 和解交渉がモタつき、しびれを切らした債権者が訴えてくることも
家族にバレづらいことがウリなのに法律事務所経由でバレてしまうという本末転倒な結果になることもあるので、必ず「債務整理の実績豊富な法律事務所」に依頼するようにしてください。
※当サイトがオススメする弁護士法人ユア・エース(旧:天音総合法律事務所)について、別記事(↓)にて詳しく解説しております。

財産没収を回避できる
自己破産・個人再生は高減額(減額率70~100%)のメリットがある分、財産没収というリスクも存在します。
その点、任意整理は裁判所を通さない手続きのため財産没収といったリスクもなく手軽に減額が可能です。
そのため「借金&債務整理を家族に内緒にしてるので財産没収は困る」という方にはうってつけの手続きと言えるでしょう。
アメックスカードを任意整理する際に注意すべきこと
アメックスカードは比較的任意整理に協力的ですが、下記の注意点を留意する必要があります。
- カードが凍結(=強制解約)する
- ブラックリストに登録される
- 和解交渉が必ず成功するわけではない
カードが凍結する
任意整理をすると、整理対象としたカードやローン商品は強制解約となります。
それはアメックスカードも同様で、任意整理契約後から法律事務所より利用禁止の旨を案内されます。
またアメックスカードが凍結するということは、同時に利用枠に設定している商品・サービスなども凍結します。
例えば、
例)債務者Aのアメックスカードの利用枠
- 光熱費
- 高額商品のリボ払い
- キャッシング
- 動画配信サービスの月額料
→任意整理した場合上記商品・サービスも利用不可(解約)となる
特に光熱費など生活に欠かせない部分に関しては、任意整理前に支払い方法の変更をしておく必要があることを覚えておきましょう。
アメックスポイントもリセットされる
カード利用することで貯まるアメックスポイントに関しても任意整理後交換できなくなるので事前に使い切っておくことが大切です。
※クレジットカード凍結については別記事(↓)で詳しく解説しております。
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ブラックリストに登録される
完済後5~10年はブラックリストに登録されるので、新規の借り入れやローン契約が通りづらくなります。
とはいえ、基本的にはブラック=審査が通りづらいことには変わりないので「どうしてもクレジットカードが必要」という方は、デビットカードやデポジット型カードを検討しましょう。
和解交渉が必ず成功するわけではない
アメックスが任意整理に協力的とはいえ、場合によっては和解交渉が失敗する可能性もあります。
交渉が失敗しやすい例として、
- 3~5年で完済できる見込みがない
- 支払い回数が極端に少ない
- 過去アメックスからの督促状や取り立ての連絡を無視している
- 無職・無収入
- 既に任意整理経験がある
- 任意整理の実績がない法律事務所に依頼
上記に当てはまるからと必ず失敗するわけではありませんが、不安な場合は法律事務所に相談してみることをオススメします。
債務整理の実績豊富な法律事務所に相談しよう
誰しも得意・不得意があるように法律事務所にも得意(分野)・不得意(分野)があります。
当然ながら「債務整理(任意整理)の実績がある法律事務所」に依頼することが前提となりますが、その中でも24時間365日対応してくれて且つ相談料がずっと無料の事務所を選びましょう。
「いきなり相談するのは怖い。。」という方でも、任意整理可能かどうかをセルフチェックできる減額診断ツールもあるのでまずはそちらも試してみるのもアリです。
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まとめ|アメックスは任意整理可能
アメックスは任意整理に応じるのかについて解説しました。
まとめますと、
- アメックスは任意整理が可能だが条件付きになることが多い
- 任意整理した場合カードは凍結する
- 5~10年はブラックリストに登録されるので再契約できない
- 円滑な和解交渉のために実績豊富な法律事務所に依頼することが大切
アメックスは外資系のクレジット会社ではありますが、根本的な仕組みは国内のクレジット会社と変わりません。
返済には当然利息が発生しますし、延滞・滞納が続くと遅延損害金(延滞利息)も加算されより返済が困難になりますので、早めの段階で法律事務所に相談することをオススメします。
問題を先延ばしせず、家族の幸せのためにも早期解決を目指してくださいね。
最後までお読みいただきありがとうございました。