任意整理(にんいせいり)は、他の債務整理(自己破産や個人再生)と違い「家族にバレない」と言われていますが、“実際”のところはどうなのでしょうか。
結論から申し上げますと、対策をしないと家族にバレる可能性があります。
この記事を読んでいただければ、
- なぜ任意整理は家族にバレないと言われているのか
- 実際に任意整理を利用した視点から家族にバレないための対策術を伝授
上記のことが学べます。
それではどうぞ!
任意整理が家族にバレないと言われている理由
まずは任意整理についておさらいですが、自力での借金返済が困難な人向けの救済措置で、裁判所を通さない債務整理ということもあり、比較的“手軽”に利用できる特徴があります。
また、任意整理の最大の特徴として財産の没収を回避できるという点にあります。
自己破産は、高い減額率と引き換えに財産(住宅や車など)も手放さなくてはなりません。家族に内緒で債務整理したいけど、財産を没収されてしまったら隠しようもありませんよね。
その点、任意整理は財産の没収を回避できるだけでなく「任意整理の対象を自分で選択する」ことができるので、
- 住宅や車のローンは対象から外す
- 家族共有のクレカ、銀行(通帳)以外の借金を任意整理する
- 任意整理の対象が5社あるがその内の3社だけに絞る
といったことも可能なので、よりバレづらい環境を構築することができます。
督促状や取り立ての一切が来なくなる
法律事務所に依頼することが前提になりますが、任意整理の委任契約を交わした“直後”から督促状や取り立て全てが停止します。
「郵便物から家族にバレてしまうかも」と怯える毎日、、内緒で借金をしている方は身に覚えがあるかと思います。
それが法律事務所に依頼(委任契約)することで精神的苦痛から解放されるだけでなく、郵便物からバレるという“うっかりミス”も防げるので、まさに一石二鳥と言えるでしょう。
より一層の期日厳守が求められる
受任通知が一斉送信されると、任意整理後~完済まで期間取り立ての一切が停止します。
ですが、「任意整理後も滞納が続く」「法律事務所からの連絡を無視する」といった行動を繰り返すと、取り立てが再開しうっかりバレに繋がる恐れがありますので、任意整理後は特に返済期日の厳守に努めましょう。
任意整理は、債権者と代理人の間で「減額(利息カット)してもらう代わりに期日を守って返済を続けていきます」という“約束事”を交わすのですが、その約束事が守られなかった場合、債権者は取り立ての再開と一括請求の行動に踏み切ります。
当然ながら、反故できるような簡単な約束事ではありませんので、「任意整理後は必ず完済する」という覚悟のもと臨むようにしてください。
返済先を一つの口座に統一することができる
A社の返済期日が27日でATMからの返済、B社は月末で振り込みで返済、C社は15日で、、、
というように、借り入れ先が複数社あると返済期日・方法もバラバラで苦労する、だけでなくどれがどれか分からず返済が遅れてしまったという経験はないでしょうか。
返済に遅れが生じれば精神的に疲弊し、それが続くと注意力散漫でうっかりミスに繋がる要因にもなります。
そういう方にオススメなのが「弁済代行(べんさいだいこう)」という支払い方法。
振込先を代理人(法律事務所)に統一し、代理人が各社に振り分けて振り込んでくれるサービスなのですが、実際に利用した筆者の感想としては、精神面で本当に楽になりました。
毎月1社あたり1,000円前後の手数料は発生するものの、精神的緩和の面から考えると値段以上の価値があると思います。
任意整理で家族にバレないための対策術
任意整理は家族にバレず借金を完済できる債務整理ですが、“絶対にバレない”ことを保証するものではありません。
返済期日を守る
当然ですが、任意整理後は約束した返済額・期日は“厳守”となります。
滞納が2回続くと即座に取り立てが再開してしまうだけでなく、一括請求の対象になることも。
とはいえ、何らかの理由があって「返済期日に間に合わない」「返済額が用意できない」という場合もあるかと思います。
その時は先延ばしせず迅速に相談することが何より大切です。
逆に返済できないからと期日を守らなかったり、代理人(弁護士事務所)からの催促の連絡を無視すると、債権者からの取り立て再開・一括請求だけでなく給与が差し押さえになる(=会社にバレる)、という二重・三重のリスクを抱えることになるので、繰り返しにはなりますが返済期日は必ず守りましょう。
家族共有のクレカや銀行(ローン)は任意整理対象から外す
任意整理の対象としたクレジットカードや銀行(ローン)は、原則凍結(=強制解約)となります。
例えばこんな話があるのですが、
クレジットカード凍結により家族バレしてしまったYさん
ある時、妻が買い物でクレジット払いをしようとしたところ、カードが利用できなくなっていることが発覚。「まさか誰かに不正利用されてる!?」と不審に思い、真っ先にクレジットセンターに問い合わせた。そしたらまさかの既にカードが解約されていたという事態に。何が何だか分からず夫に事の経緯を伝えたところ、任意整理で凍結されてしまったことが判明。当然家族にバレる結果となった。
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銀行(通帳)の凍結により会社にバレてしまったBさん
給与日当日、サラリーマンBさんは突然上司に呼ばれ、「Bさんの銀行口座に給与が振り込めなかったって通知がきてるんだけど何かあった?」とのこと。Bさんも最初何のことか分からずにいたが、任意整理で給与振込用の口座も任意整理の対象にしていたことを思い出し、事情説明で会社にバレた。
何も知らずに全て任意整理の対象にしてしまうと、上記のような“突然バレ”に発展することもあります。
自己破産・個人再生と違い任意整理の対象を選択できるというメリットがありますので、家族(会社)バレに発展しそうなクレジットカード、給与振り込み用口座などは対象から外すようにしてください。
任意整理対象から外しても停止される可能性も
クレジットカードや銀行(ローン)を対象から外しても、更新時期に停止されてしまう可能性があります。
詳しくは別記事で解説しておりますので、合わせてご覧ください。
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まとめ|任意整理がバレないように対策すること
任意整理は家族にバレるのか、について解説しました。
まとめますと、
- 任意整理は対策がしっかりできていればバレることはない
- 任意整理後は指定の返済期日・返済額を厳守する
- 任意整理を弁護士事務所に依頼することで多くのメリットを得ることができる
借金で辛いからと何の準備・対策もせずに任意整理をしてしまうと、後々家族や会社にバレて、結局辛い人生を歩むことになってしまいます。
逆に言えば、知ってさえいれば防げるミスばかりですので、勢いではなく任意整理についてしっかり知識を学んだ上で臨んでもらえれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。

家族に内緒で借金完済できる“唯一”の方法、それは任意整理(にんいせいり)です。
愛する家族だからこそ言えない借金の悩み、それに畳みかけるかのように迫る返済の期日、山積みの督促状、取り立ての着信履歴の数々。。
現実逃避をしたくなる気持ち、よーく分かります。
なぜなら筆者である私自身がまさにこの状況だったからこそ、です。
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