この記事では、任意整理をすれば確実に後悔する人の共通点について解説します。
任意整理は、多額の借金を抱え自力での返済が困難な人向けの救済措置ですが、何も知らずに利用すると“必ず後悔”することになります。
なぜならば、任意整理で借金がゼロになるわけではなく、手続き後も返済は続けていく必要があるからです。
この記事を読んでいただければ、
- 任意整理をすると絶対に後悔する人の特徴
- 任意整理で後悔しないための下準備
- 安心して任意整理をするためには
上記のことが学べます。
それではどうぞ!
任意整理で後悔する人に共通する誤った認識とは?
任意整理(にんいせいり)は、自己破産・個人再生と並ぶ債務整理の1つで、そのメリットとしては法的手段で借金が減額できるところにあります。
その他のメリットとして、
- 督促状や取り立ての一切が停止するので精神的に楽になる
- 利息・遅延損害金のカットが見込め元金のみの返済に専念できる
- 整理対象を選択できるので状況次第ではクレジットカードを使い続けることも可能
- 住宅や車を手元に残しておけるので手続き後の生活も安心
- 会社に請求が必要な書類はなく官報にも載らないので第三者にバレにくい
といったことが挙げられます、、、が、ここでまず最初の落とし穴として「借金が0になるわけではない(=返済は変わらず継続)」ということです。
※各債務整理の減額率は下記に記載します。
債務整理の種類 | 減額率(%) |
---|---|
自己破産 | 原則100% |
個人再生 | 債務総額の70~80% |
任意整理 | 原則0%~(将来利息のカット) |
上記の通り、もし返済総額を0にしたいということであれば自己破産一択になりますね。
任意整理で全くのゼロというのは稀ですが、「3~5年で返済できるだけの収入がない」「全く返済をしてこなかった」といった条件が重なれば十分にあり得ます。
ここまでをまとめますと、
任意整理は、
- 任意整理をしても借金が0になるわけではない
- 手続きをしたからといって必ず減額できるわけではない
- 最長5年で完済できるだけの収入が必要
ということです。
事故情報(ブラックリスト)は“完済後”5~10年間残る
債務整理を行うと、信用情報機関に事故情報、いわゆるブラックリストに登録されることになります。
- 住宅ローン
- 車のローン(マイカーローン)
- クレジットカード新規取得
- キャッシングの申し込み
- 銀行・カードローン
- ETC
- ショッピングローン
etc…
およそ「分割決済」に該当する商品(サービス)には、信用情報機関に登録される情報をもとに審査の可否が決定されるのですが、ブラックリストに登録されると、この審査が格段に厳しく(通りづらく)なる傾向にあります。
このブラックリストの期間ですが、誤った認識として多いのが“手続き後”5年~10年と思ってる方が多いこと。
正確には“完済後”5~10年間になります。
誤)“手続き後”5年間で完済した場合、
手続きした年から数えるので最長10年で事故情報が消える計算になる
正)“完済後”5年間で完済した場合、
完済した年から数えるので、手続きした年からの計算だと最長15年は事故情報が残り続ける
※返済計画通りに完済することが前提となります。
これに対する答えは「少しでも早く完済すること」、これに尽きます。
例えば、
任意整理後、毎月の返済が30,000円になった場合、
- 今月は収入が多かったから+5,000円で返済する
- 本業での収入に合わせて副業で+30,000円追加で返済していく
- (家族の理解を得てる前提)パートナーからも出してもらう
etc…
返済計画に甘えることなく、上記のような返済努力を心がけるようにしましょう。
任意整理後の滞納はより一層厳しくなる
任意整理で借金が減額になると、その安心感から気が緩みがちになります。
さらに法律事務所が代理人として交渉・手続き諸々を一任してくれることもあり、「何かあっても代理人が何とかしてくれるだろう」と甘い考えを持ってしまう人も少なくありません。
ですが、任意整理後は甘くなるということはなく、特に滞納に関しては任意整理前より厳しい対応になるので注意が必要です。
債権者(お金を貸す人)からすれば、本来なら借りたお金は全て(利息含む)返して欲しいわけですし、法的手段とはいえ一方的な減額交渉に応じる必要もありません。ですが、このままだと全く返ってこない可能性もあるので“条件付き”で応じてくれるだけなのです。
任意整理=ゴールではありません。
安定した収入はもちろんですが、返済期日を厳守できない方には“絶対”オススメできませんので、完済する覚悟のある方のみ任意整理を行ってください。
任意整理で後悔した人の事例と解決策
任意整理をしたことで後悔した人の事例を3つご紹介します。
事例①)
ある日、携帯会社より「下取りキャンペーン!乗り換えるなら今!」というハガキが来てたので、夫婦でスマホの乗り換えを決意。新機種も決まり、あとは契約するだけ、というタイミングで店員さんより「審査が通りませんでした。。」とのまさかの回答が。。何のことか分からず店員さんに聞いても当然分かるわけもなく、その日は契約を諦め自宅へ帰宅。不審に思った妻が夫を問い詰めたところ、過去債務整理をしていて、その事故情報(期間)がまだ残っていたことが判明した。
任意整理後、家族にバレるケースで多いのが「スマホ機種代の分割払い」。特に最近は、分割で購入すると特定の期間は実質無料になるキャンペーン等を行っているキャリアが多いので、スマホを分割で購入している(=ローンを組んでいる)ことを忘れがちになります。
任意整理に限らず、債務整理をした時点で最低5年間はローン審査に通りづらくなるので、その期間の乗り換えを控えるか、どうしても避けられない場合は機種を一括購入するなどの工夫をしましょう。
事例②)
長期休暇を利用し家族で旅行を計画。県を跨ぐ長距離旅行ということもあり、高速道路(有料道路)を利用することが前提だった。当日、当然のようにETCレーンを通過しようとすると、、、何故かゲートが開かない。。誘導員指示で色々試してみるも、やはり開かない。「車載器の故障かな?」と思い、この旅行では現金で対応することにした。別日、原因を調査すると車載器の故障ではなく、ETCカード自体が利用できなくなっていたことが判明。カード会社に確認したところ、既に解約された後のこと。任意整理でクレジットカード凍結されていたことが原因だった。
任意整理を含む債務整理全般に共通することとして、手続きをした時点でクレジットカードは凍結(=強制解約)されます。
ここで忘れがちなのが、ETCカードもクレジットカードの一種だということ。凍結されていることに気付かずそのまま車載器に挿入されたままの方が多いようです。
※「何で債務整理をするとクレジットカードが凍結されるんだろう?」と疑問に思った方は、下記の記事で詳しく解説しております。
![](https://enmanlabo.xsrv.jp/wp-content/uploads/2023/01/アイキャッチ(クレジットカード凍結・打開策)-320x180.png)
この対策としては、ETCパーソナルカードを作成することで解決できます。
デポジット型(保証金)のカードなので、契約の際にまとまった金額(最低20,000円~)が必要ですが、審査もなく事故情報があっても作成可能なのでオススメです。
※ETCパーソナルカードの作成はこちらから。(ETCパーソナルカード公式HPにアクセスします。)
事例③)
任意整理の契約段階では月30,000円返済できるはずだったが、直後働いている会社の経営難で給料が下がり返済の目処が立たなくなってしまった。手続きした手前、代理人(事務所)に相談できず、そのまま1回分、2回分と滞納することに。。(その間も代理人から度重なる電話があったものの、全て無視してしまった)結果、任意整理の契約不履行で一括請求となってしまった。
任意整理は、原則「2回分以上の滞納が続くと一括請求」という和解契約を結ぶので、文字通り滞納が続いてしまえば“即座に”踏み切る債権者もいます。
世の中何が起こるか分かりませんので、上記のように契約した後何らかの理由で払えなくなる、ということもあるでしょう。それ自体は大した話ではありませんが、今回の最大の過ちは「代理人に相談しなかった(電話に出なかった)こと」です。
もし支払いができないと判明した時点で相談できていれば、法律のプロという目線から自分一人では思いつかないアドバイスをもらえたり、本当にどうしようもなくなった場合は(債権者と代理人による)再交渉という手段が取れたかもしれません。
任意整理は、代理人との二人三脚で行う手続きです。
一人で悩まず、お困りごとは代理人(法律事務所)に“早めに”相談しましょう。
任意整理で後悔しないために必要な準備
任意整理をしっかり理解していただくために少しネガティブな解説が続きましたが、誤解のないように言いますと、任意整理は“準備(心構え)”さえできていれば、多重債務者にとっての救済になることは間違いありません。
特に、
- 家族に内緒で借金をしていて、バレずに完済したい
- 財産(住宅や車)は残しつつ無理のない範囲で返済していきたい
- 整理する対象を任意で選択してよく利用するカードは残しておきたい
- 多重債務から抜け出して第二の人生を歩みたいけど自己破産まではしたくない
どれか一つでも当てはまる方は検討の余地ありですので、後悔しないためにも、まずは準備(段取り)を整えることが何より大切です。
自分の負債(借金)状況を把握する
任意整理をするしないに関わらず、
- 何社から借りているのか
- 各社、総額でいくら借りているのか
- 毎月の返済額は各社・合計でいくらなのか
- 各社の返済期日
- そもそもなぜ借りたのか(できれば各社ごと)
最低でも上記項目は調べておきましょう。
自分の負債を再確認するというのは、逃げ出したくなるくらい辛い行為です。
ですが、ここを乗り越えないことには任意整理をしても悪い結果になるのは明白ですので、覚悟を決めるためにも自分の負債はできるだけ詳しく掘り起こしましょう。
依頼する法律事務所を探す
任意整理は、「個人で手続きする方法」と「法律事務所に依頼する方法」の2種類ありますが、結論としては“法律事務所一択”となります。
元法律事務所関係者でもない限り、個人での手続きはほぼ不可能だと思ってください。
たしかに、法律事務所に依頼する場合は「依頼料」が発生します。
ですが、
- 面倒な手続きや交渉の全てを一任できる
- 会社に請求が必要な特別な書類もないので準備が楽
- 督促状や取り立ての一切が停止する
- 返済先を法律事務所に統一できるので債権者との関わりが無くなる(別途有料サービス)
- 交渉の成功率・減額率が上がる
さらには依頼料も“分割”で毎月の支払いに合算されるので、デメリットらしいデメリットがありません。
任意整理の実績豊富な法律事務所に依頼する
全国には数多くの法律事務所が存在しますが、どこでもいいわけではありません。
あなたにも得意不得意があるように、法律事務所にも得意な分野、不得意な分野があります。
それを知らず不適当な法律事務所に依頼してしまうと、大した減額を見込めないどころか、交渉が失敗に終わり払うお金だけが増えてしまう、といった危険性もあるので注意が必要です。
弁護士法人ユア・エース(旧:天音総合法律事務所)は、
- 全国47都道府県に対応可能
- 24時間365日相談の受付可能
- 家族や会社にバレない配慮がある
- 債務整理の相談実績が豊富
- 依頼料の分割可能
- 弁済代行(返済口座を事務所ひとまとめにできる)に対応
- 債務整理以外にも柔軟に相談可能
実績豊富な法律事務所というだけなら他にもありますが、弁護士法人ユア・エースさんは、特に債務者に寄り添ってくれる法律事務所だと感じました。
「どこに頼んだらいいか分からない。。」「何も分からないから不安。。」「事務的な感じではなく寄り添ってくれるような対応がいい」という方は、迷わず弁護士法人ユア・エースに依頼しましょう。
法律事務所の方は、決して押し売りや騙して契約することはありません。
相談を真摯に受け止め、その人に最もあった提案をしてくれるため、まずは安心して診断してみましょう。
※「任意整理の契約の流れについて詳しく知りたい」という方は、こちらも合わせてお読みください。
![](https://enmanlabo.xsrv.jp/wp-content/uploads/2022/08/ピックアップ(契約の流れ2)-320x180.png)
まとめ|後悔しない任意整理ライフには下準備が必要不可欠
任意整理をすると後悔する人の共通点について解説しました。
まとめますと、
- 任意整理は借金がゼロになるわけではなく手続き後も返済を続けていく債務整理
- 任意整理後はより一層の返済義務が求められる
- 後悔しないように事前の準備が不可欠
任意整理は、借金地獄に陥って自力ではどうしようもないという方にオススメな債務整理です。ですが、「借金が減ればそれでいいや」と事前の準備を怠ると“必ず”痛い目を見ることになります。
後悔のない任意整理で借金完済を目指しましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。
![](https://enmanlabo.xsrv.jp/wp-content/uploads/2022/12/CTA画像2.png)
家族に内緒で借金完済できる“唯一”の方法、それは任意整理(にんいせいり)です。
愛する家族だからこそ言えない借金の悩み、それに畳みかけるかのように迫る返済の期日、山積みの督促状、取り立ての着信履歴の数々。。
現実逃避をしたくなる気持ち、よーく分かります。
なぜなら筆者である私自身がまさにこの状況だったからこそ、です。
私がオススメする弁護士法人ユア・エース(旧:天音総合法律事務所)は、無料・匿名で利用できる借金減額診断ツールがありますので、まずは減額できる可能性があるのかどうかを確認してみましょう。
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